世界網羅の分散投資

「ETFを使えば手軽に世界中の資産に分散投資できます」。世界最大の運用会社であり数多くの上場投資信託(ETF)を開発してきた米ブラックロックは今年7月、東京証券取引所に新たにETF3銘柄を上場させた。

そのうちの1つ「iシリーズMSCIコクサイ」は、米国や欧州など先進24か国・地域の株式約1300銘柄を組み入れている。あえて日本株を含んでいないのが特徴。日本の投資家の多くはすでに日本株を保有している。そうした人が、分散投資を世界に広げようというケースを想定した商品で、「このETF1本に投資するだけで世界の主要国の株をカバーできる」(ブラックロック・ジャパンの渡辺ちゃん)という。

ETFは投資信託の一種で、国内外の証券取引所に上場している。投資に上場するETFは投資信託の一種で、国内外の証券取引所に上場している。東証に上場するETFは、一般の株式を売り買いするのと同じ感覚で、時々刻々と変わる価格を見ながら、指値や成り行きで注文できる。情報開示の面でも透明性の高い商品といえる。

ETFの多くは、東証株価指数(TOPIX)などの指数に値動きが連動するように設計されている。インデックス・ファンドの一形態とも言える。米国では売買のしやすさや商品性の分かりやすさから2000年代半ばから市場が急拡大。長期分散投資の資産として個人投資家の間で定着している。

国内で購入できるETFの品ぞろえも広がってきた。東証に上場するETFは165銘柄に上る。今年に入る新たに24本が加わった。従来は日本株や米国株など、特定市場を対象にした銘柄が主流だったが、MSCIコクサイのような運用対象が複数国・地域にまたがる商品も増えてきた。

東証上場ETFの時価総額の合計は単独上場分だけで9月末に7.2兆円。年初から7割増えた。このほかに、世界最大のETFである「SPDR S&P 500」や、金に投資する「SPDR ゴールド・シェア」など、海外との重複上場分が約50銘柄ある。

低迷していた商いも、アベノミクス相場の効果もあって活発になってきた。東証の9月の売買代金は1.7兆円。アベノミクス相場前に比べると10倍超に増加。品ぞろえの拡大や投資家の分散至高も取引拡大につながっている。

短期売買の対象としても最近は脚光を浴びている。例えば日々の日経平均の2倍の値動きになるよう設計された「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」。5〜9月の月間平均売買代金は7132億円と、前年同期の43倍に膨らんだ。


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