業種別の産業調査で連携

横浜銀行や伊予銀行など4行は自動車や電機など業種別の動向や展望を分析する産業調査で連携する。調査を担当する研究員らが常駐するセンターを新設し、分析結果は各行が共有して企業向けの融資審査などに生かす。法人営業の担当者が顧客の事業環境への理解を深め、資金需要を掘り起こす狙いもある。

「地域連携産業調査センター(仮称)」を横浜銀の調査子会社である浜銀総合研究所内に設ける。まず、同研究所と伊予銀の調査子会社の研究員が常駐し、2014年度には千葉興業銀行と東日本銀行も合流する予定。浜銀総研の研究員以外は、浜銀総研への出向という形になる。北海道銀行も参加に興味を示しているという。

地域に集積している業種が異なるため、横浜銀は自動車や電子デバイスなど、伊予銀は造船という具合にそれぞれ得意な分野を持っている。役割を分担しながら、13年度は自動車や建設不動産、電子デバイスなど5〜10業種を対象に調査する。参加行が増える14年度は調査対象を8〜14業種に拡大する。

バブル崩壊後、地銀は産業調査の担当者を減らしてきた。このため、大型融資案件があればその都度、産業調査を実施することが多いという。

調査結果は参加行に毎月フィードバックし、参加行との情報交換会も定期的に開いて調査結果を共有する。新設するセンターで全国の業界動向を調査すれば、各行は地域での経済分析に注力できる。センターに担当者を持つ人材を育成しやすくなる効果もあるとみている。13年9月までにホームページを開設し、四半期に1回のペースで対外的なリポートも公表する考えだ。

来店不要の教育・自動車ローン

広島銀行はカード会員向けに金利を下げたうえで借入手続きも大幅に簡素化した個人教育ローン、自動車ローンの新商品を発表した。事前に借り入れ可能な金額枠を設定しておくことで、借入を申し込むたびに必要だった本人確認資料や所得確認資料の提出、来店を不要にした。申込みはインターネットを通じても受け付け、枠設定や実際の借入時に来店する必要がない。平日に来店することが難しい共働き世帯などの資金需要を開拓する。

利用者は広島銀と保証会社のオリエントコーポレーションの審査を受ける。借入枠の限度は50〜500万円。金利は広島銀が扱っている通常の教育・自動車ローンに比べて年率1%程度低く設定する。新商品は広島銀の会員カード「ひろぎんバリューワン」の保有者向け。新たに同カードを申し込むと同時に枠設定を申し込むことができる。

保証付き住宅ローン販売に力

北越銀行はがんなど重い病気に罹り一定の条件んを満たした場合、残高の返済を保険でカバーする保証付き住宅ローンの販売を強化する。補償を付ける場合、金利上乗せを不要とするキャンペーンの申込期限を2014年3月まで1年間延長する。北越銀の1月末時点の住宅ローン残高は前年同月比2%増で、うち同保証付きのローン残高は同11%増えている。

千葉銀、カード事業テコ入れ

千葉銀行はクレジットカード事業をテコ入れする。カード利用時にポイント特典や割引が受けられる提携先に、県内のホテルなど10施設・企業を追加した。入会時にポイントを付与し、入会から3か月以内に4万円以上の利用があった場合もポイントを贈る。新社会人が働き始める時期に特典を手厚くし、4〜9月の発行枚数を前年同期の2倍の2万枚に増やす。

農業法人に日本公庫と協調融資

仙台銀行は日本郵政金融公庫と共同で仙台市沿岸の農家が東日本大震災後に新設した農業生産法人「みちさき」を金融支援する。被災農地での水耕栽培ハウスの建設に計5億円を強調融資した。14億円の総事業費のうち11億円は補助金を活用、自己負担分の3億円を日本公庫が貸し付ける。仙台銀は運転資金も融資し、事業が軌道に乗るまで支援を続ける。

「世の中の一部で考えられているほど、金融は簡単な仕事ではありません」

三菱東京UFJ銀行の平野ちゃんは約1400人の親友行員を前に「新しい金融を掲げて出発した金融機関の多くが持続しなかった」と訓示した。「強靭な競争力を持つ金融機関であり続けることの難しさに挑戦する」と力を込めた。大手行は「安定している」との理由で就職先として人気が高い。「競争力の源泉は人」と話す平野ちゃん。「志は気の帥なり」という孟子の言葉で大きな目標を持つよう促した。

2人の久保 人事の真意

持ち株会社の宮田ちゃんと三井住友銀行の国部ちゃんの2トップ体制が3年目を迎える三井住友フィナンシャルグループ。今春の役員人事で目を引いたのが2人の久保ちゃんの処遇だった。

1人は三井住友銀行副頭取からSMBC日興証券社長に就いた久保ちゃん。2009年秋に子会社化したとはいえ、当面は旧日興出身のトップが続くとの見方も根強かった。SMBC日興の課題は法人部門の強化。海外や投資銀行業務に精通した久保ちゃんの下で、親銀行との連携を強める。

金融界により驚きを与えたのが消費者金融SMBCコンシューマーファイナンス社長だった久保ちゃんの銀行副頭取への復帰だ。大手銀行では一度子会社に出た幹部は本部に戻らないのが通例だ。久保ちゃんは大手の武富士が破綻した消費者金融業界の荒波を乗り切ってきた。異例の人事の狙いを三井住友首脳は「グループ会社の経営で実績を上げた幹部はきちんと評価していくということだ」と話す。グループの有能な人事を柔軟に登用し、年次や慣例に縛られがちな幹部人事を活性化したい意図も透けて見える。

三井住友の13年3月期決算はSMBC日興やSMBCCFなどの主要子会社が連結業績を押し上げ、過去最高益を更新する見通し。ただ、好材料が重なった面もあり、今期以降に利益をさらに積み上げるにはグループ一体で国内外の成長を実現する必要がある。戦略分野の証券、個人部門の指揮を執る2人の久保ちゃんの手腕は三井住友の成長の成否に直結する。


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