年金 なぜ資産配分見直し?

世界最大の運用機関である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用資金の配分比率を見直す。資産の70%弱を占める国内債券が、安倍政権の経済運営の影響で将来の損失リスクを抱え始めたとの認識が底流にある。10年近く運用を見直さなかったGPIFが債券や株の比率をいかに設定するのか、市場参加者は固唾を飲んで見守る。

「大きい」。三谷ちゃんは長期金利が上昇したときの影響についてこう語った。三谷ちゃんは、国内債券の配分比率を引き下げるかどうか明言を避けたが、GPIFの運用委員会のある委員会は同比率を下げたいとの意向を示した。「GPIFは債券をリスク資産とみなし始めている」。市場参加者の間ではこんな見方が広がっている。

GPIFは分散投資が基本戦略だが、これまでは安全資産の国債など国内債券に過度に依存してきた。だが、安倍政権の大規模な金融緩和や財政出動で、金利上昇を懸念する声が出てきており、運用戦略を見直すため重い腰を上げた。

将来の大幅な値上がりを期待できる新興国株や、インフラ整備の投資など代替的な投資手法を本格的に活用する案も検討されてはいる。だが、市場規模が小さく、GPIFの100兆円を超える運用資産のうち数百億〜スン千億円しか運用できない。主役は市場の大きい国内の株式や債券だ。

GPIFは市場への影響を避けるため、新配分比率に基づいた取引をすぐには始めない。阿部政権の経済運営の結果次第では、市場の変化に柔軟に対応できない可能性もある。

円滑化法終了でもう1つの問題

中小企業円滑化法が3月末で期限切れを迎えるのを控え、金融機関は隠れた問題に頭を悩ませ始めている。住宅ローンを借りている個人への対応だ。

円滑化法は住宅ローンを借りている個人の借金も返済猶予するよう義務付けた。2009年12月の施行から12年9月末までに、個人の住宅ローンの返済猶予額は累計で約3兆6000億円。約96兆円に上る中小企業の4%弱にすぎないが、メガ銀行で各2000億〜3000億円規模がある。ちょっとした大手企業への出資金ほどの規模がある。

個人の再生が難しいのは、中小企業のように事業再生のノウハウが使えない点にある。政府も中小企業の安全網は拡充したが、個人の大差kうは手薄だ。「失業や病気など深刻な事情を抱えている例が多い」(大手銀行幹部)といい、返済計画の策定が難しい。

少額投資の専用投信 日本バイISA向け 三菱UFJ開発

三菱UFJフィナンシャル・グループは、2014年から始まる少額投資の優遇制度(日本版ISA)向けの専用投資信託を開発する。投資経験が少ない人でも分かりやすい商品設計とする。グループ傘下の三菱UFJ銀行や三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券などで買える共通の投信として「貯蓄から投資へ」の動きを後押しする。

日本版ISAは年100万円までの上場株式や株式投信の投資について売却益と配当を非課税とする仕組み。英国の個人貯蓄口座を参考にした制度で、13年度の税制改正大綱に盛り込まれた。

三菱UFJは税制優遇を受けるために必要な専用口座をグループで50万件獲得する目標を掲げる。専用口座は当初4年間は1つの金融機関にしか開けない。4月以降、ISA専用のホームページを設けたりセミナーを開いたりして、顧客を囲い込む。

専用商品はグループの三菱UFJ投信と国債投信投資顧問がつくる。積立型や、税優遇の恩恵を受けやすくするため分配金より値上がり益を狙う商品を中心にする。

三菱UFJはグループ全体の顧客基盤は厚く、口座数は4000万に上る。預金口座に置いた余裕資金を積極的に運用しない顧客も多いという。長田ちゃんは「グループでは顧客が取引しやすい会社を選べる。ISAをテコに投資の裾野を広げたい」という。


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