株式売買代金

株式の取引量を金額で示したもの。売買された株式数に株価を掛けて算出する。個々の銘柄の売買代金の合計が市場全体の売買代金となる。株式市場を通じて動くお金の流れの総量を示し、市場の活況度合を測る目安として注目される。売買代金が増加するのは新規の資金が株式に流入している場合が多く、相場は上昇しやすい傾向がある。

今年の東京証券取引所第1部の1日あたりの売買代金は、11月の衆院解散決定までは1兆円前後にとどまる日が目立ったが、解散決定後はアベ政権による脱デフレ策への期待が高まり、海外投資家の資金夕流入が本格化。売買代金は1兆5000億〜2兆円に膨らみ、日経平均株価は12月19日に約8か月半ぶりに1万円を回復した。海外投資家がクリスマス休暇に入る年末は例年、売買代金は落ち込む傾向があるが、今年は異例の高水準となっている。

世界を見ると、2012年は主要市場の売買代金は総じて盛り上がりに欠ける。世界取引所連盟(WFE)によると、53の証券取引所の1〜11月の売買代金は約45兆2000億ドルと前年同期に比べ24%減少した。米国の「財政の崖」問題や、欧州の財政不安、中国景気の不透明感が背景にある。

企業の現預金、最高に

民間企業の投資意欲の低迷が止まらない。日銀によると、2012年9月末時点の金融資産残高のうち、現預金の占める比率は約27%となり、過去最高に達した。世界経済の先行き不透明感や国内需要の低迷を背景に、投資に慎重な企業に「待機マネー」が停留している形だ。アベ新政権はデフレ脱却を最重要の政策課題に掲げるが、眠った投資マネーをどう動かすかが喫緊の課題となる。

日銀によると、国内民間企業(金融除く)の9月末時点の金融資産残高は約791兆円。このうち27.2%を占める約215兆円が現預金だった。現預金残高はリーマン・ショック後の08年12月末から16四半期連続で前年同期比で増えている。

アベ新政権は「大胆な金融緩和」を政府・日銀の連携で進めることで、早期のデフレ脱却を目指す構えだ。ただ日銀が金融緩和を強化しても、企業が成長機会を見つけて投資に動かなければ、安定した成長に至らない。規制緩和や、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加による貿易自由化の促進などの実行が問われる。

海外からのM&A減少

海外企業が日本企業を買収する件数が減っている。調査会社レコフによると、2012年の「外→内」のM&Aは20日時点で108件と、前年に比べ約3割少ない。日本企業が海外企業を買収する件数が今年は過去最高を更新したのと対照的だ。

海外勢の買収余力の低下が、日本での海外からの買収件数の減少につながっている。リーマン・ショックの後遺症や欧州債務危機が響いている。

海外からのM&A件数がピークだったのは07年で300件を超えた。米ゼネラル・エレクトリック(GE)による旧山洋電気クレジットの買収など、金融や不動産分野での案件が目立った。当時は米住宅バブルが崩壊する直前で、過剰流動性のおかげで世界的にM&Aが盛んだった。ただ、そうした年でも「外→内」のM&Aの方が多かった。

日本企業が買収されることに強い警戒感を持つことも見逃せない。ある外資系証券の幹部は「海外企業による買収を打診すると、日本の経営者は拒否反応を示すことがある」と話す。

2000年代に国内でも米系投資ファンドなど「物言う株主」の活動が活発になり、起業は相次ぎ買収防衛策を導入。08年のピーク時には569社が防衛策を講じ、今も約520社が防衛策を備えたままだ。

今年の日本での海外企業による最大のM&Aは、米マイクロン・テクノロジーが7月に発表したエルピーダメモリの買収だ。買収総額は約2000億円。他にも、苦境に直面した企業が海外マネーに頼る例が目立った。


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