返済猶予 実行率98%

中小企業金融円滑化法の期限切れ後は報告義務をなくしてほしい」。11月27日、金融庁が開いた民間金融機関との意見交換会。信用金庫業界の代表の訴えに、金融庁は難色を示した。

中小企業向け融資の返済猶予など貸出条件変更の実施状況を金融庁に報告するよう円滑化法は義務付けている。これが圧力になり、実績作りを強いられているとの意識が民間にある。一方、金融庁もタガを緩めるわけにはいかない。円滑化法の期限が切れても報告制度は残し、にらみはきかせたいというわけだ。

中小企業の経営を立て直す時間を作るという点で、変災猶予の意味はある。だが、それが形骸化し、延命を助けるだけなら、経済の活力をそぐ。

返済猶予は企業の経営改善計画とセットで認めるというのが本来の趣旨だった。だが「申込みがあれば、ほぼ無審査で認めているのが実態」とある大手銀行の関西の支店長は話す。7〜9月実績で申込件数29万9205件に対する実行件数は29万4695件。実行率は98.5%に達する。

帝国データバンクによれば、17.5%の金融機関が貸出条件を変更した企業の経営改善計画の達成状況すら把握していない。

返済猶予の件数を闇雲に積み上げるのではなく、企業再生の実績を競い合う開示の仕方を変えるべきではないか。

投機筋、円売り小休止

海外ヘッジファンドなどの投機筋による円売りが小休止している。外為市場での投機的な売買動向をみる際の指標となるシカゴマーカンタイル取引所(CME)の通貨先物取引の「非商業部門」によると、対ドルでの円の売り越し残高は18日時点で1兆1145億円と、1週間前と比べて654億円縮小した。円の売り越し幅が減少するのは11月13日以来5週間ぶりとなる。

市場では長期的には円安基調が続くとの見方が多いが、1ドル=85円台を目前にして、ここ数日は円高修正の動きに歯止めがかかっている。衆院選や日銀の金融政策決定会合など、円売り材料とみられてきたイベントがひと段落したためだ。短期的な利ザヤ取りを狙うヘッジファンドなどは持ち高の一部を、反対売買によって利益確定したとみられる。

為替市場の関心は米「財政の崖」問題に移りつつある。市場では、年内に与野党合意に至るとの見方が依然として強いものの、予想外の決裂となれば投資家のリスク回避姿勢が強まり、円が買われるとの見方もある。

通貨先物市場でも、いままでのように一本調子で円を売り込む雰囲気は薄れてきた。クリスマス休暇で海外市場の取引が薄いため、新たに円売りをしかける投機筋も少ないためだ。


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