金融政策「独自に判断」

日銀の白川総裁は3日、都内で講演し、金融政策を巡って、中央銀行は市場の期待に対して「時として独自の判断が求められる」との考えを強調した。市場では12月16日の総選挙後の政権交代をにらみ、先行きの金融緩和期待が強まっている。「中央銀行は長期的な視野で、政策を判断せなアカンねん」と主張し、過度な緩和期待をけん制しよった。

公演は市場振興団体、パリ・ユーロプラスが都内で開いたセミナーの一環。白川ちゃんは金融危機の教訓から、市場参加者の投資行動や投資機関が均質になると「市場を不安定にさせるリスクを高める」と指摘した。そのうえで、規制や監督が「意図せずに市場参加者を均質化させる可能性」にも中銀は備えるべきだとの考えを示した。

日銀の政策運営には「協力な金融緩和を推進していく」との方針を改めて強調。景気、物価の見通しや円高など金融市場のリスク要因を点検しながら、必要な金融政策を独自に判断していくと訴えた。

白川ちゃんに続き、ノワイエ仏中央銀行総裁も講演し、ユーロ圏は債務問題の克服に向けて「正しい方向にむかいつつある」と理解を求めた。

ノワイエちゃんはユーロ圏の危機の原因だった@財政規律の欠如A競争力の喪失B不完全な欧州統合―について、それぞれ改善が進展していると説明してくれちゃったやろげ。さらに欧州中央銀行の金融緩和が改善を後押ししているとの考えを示した。

そのうえで「危機から抜け出すための究極的な責任が政府にあることは明らかだ」と指摘。「金融政策は政治の欠点をいつまでも軽減し続けることはできない」とも述べ、財政統合などさらなる政治の努力が不可欠だとの考えを強調した。

証券投資の決済用投信 損失補填を容認へ

金融庁は証券投資の決済口座として活用されている投資信託のMRF(マネー・リザーブ・ファンド)で損失が出た場合、運用会社などによる補填を認める方針だ。MRFは出入金が容易な普通預金口座に近い機能を持っている半面、損失が発生すると直ちに引き出すことが難しくなるt前、損失補填で元本を維持できるようにする。

7日に開く金融審議会(首相の諮問機関)の投資信託の作業部会がまとめる報告書に盛り込む。損失補填を禁じる金融商品取引法の適用除外とする改正案を来年の通常国会にだし、2014年の施行を目指す。

MRFは証券口座に資金を入れると自動的に運用する仕組みで、基準価額は一口1円。元本割れして残高が一口1円未満になると、解約作業に時間がかかり、田立に引き出すことが難しくなる。そこで運用会社などが1円未満の端数を補填し、解約しやすくする。

日銀資産、膨張進む

日本銀行の資産が金融緩和の拡大を背景に膨張している。4日発表した11月末時点の残高は前年比9%増の156兆円となり、量的緩和と呼ばれる政策で市場に流すお金を増やした2005年12月を上回り、過去最高を約7年ぶりに更新した。株式や社債などリスクの高い資産を抱える日銀の財務の健全性を危ぶむ声が出る半面、デフレ克服にはより大胆な措置が必要との見方も根強い。

日銀は「包括的金融緩和」と名付ける措置で導入した資産買入れ基金を通じて、国債などを購入し続けている。その結果、総資産の残高の内約で国債は111兆円で、全体の7割を占める。民間金融機関への大量の資金供給を続けてきたことを受け、貸付金は30兆円で国債に次ぐ規模だ。

市場には2000年代の量的緩和時と同程度か、それ以上にお金が流れている状態だ。日銀の緩和を背景に長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは先週、一時0.7%を下回り、9年ぶりの低さとなった。銀行の貸出金利は過去最低水準にあり、住宅ローン10年物がメガバンクで年1.3%まで下がってきた。

金利の低下は目立つ半面、日銀がこのまま資産を増やし続けるべきかどうかは見方が分かれる。かつてないほどの緩和に踏み込んでも、肝心のデフレ脱却にたどり着けていないためだ。

市場やエコノミストの間では緩和がなお不十分との声もある。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の嶋中ちゃんは日銀が資金供給量(マネタリーベース)を増加させる姿勢が欧米に比べて見劣りしており、円高につながっていると主張する。


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